今のご時世、子どもたちには「厳しさ」よりも「楽しさ」を提供

　できる塾が人気になっています。

　そして、これまでのやり方を変えられない塾は、残念ながら淘汰

　される段階になっています。

　

　

　この「楽しさ」は大きく分けて2種類あると考えています。

　1つ目は「自己肯定」、もう1つは「面白いという感情」です。

　

　

　「勉強の楽しさや奥深さを子どもたちに伝えたい」「学ぶことで

　得られる喜びを伝えたい」と教務にこだわりのある方は言う

　でしょう。

　塾の核を考えれば確かにそのとおりなのですが、このような子は

　おそらく10人いたら1人、2人と、ごく一部の子どもでしょう。

　

　

　つまり、大多数は勉強が大嫌いですし、学ぶことの楽しさなど

　考えたくもない(考えたこともない)という層が多いと思うのです。

　

　

　「面白いという感情」を生み出すのには、単純にお楽しみイベント

　を行ったり、塾長が毎授業の終わりに1分間スピーチをして勉強

　以外の楽しさを演出したりすることもできるでしょう。

　勉強以外で、面白いと思える部分を提供することです。

　

　

　しかし、そればかりに比重が大きくなれば単なる遊び場に近く、

　塾として成立しなくなるので、「自己肯定」による楽しさを演出

　する必要があります。

　

　

　そこで大事になるのが、プロセス成果を講師が生徒さんに

　しっかり伝えることです。頑張りを認めてくれる場所、

　自分のことをしっかり見てくれる場所ということを生徒さんに

　しっかり伝えていくのです。

　

　

　または、お店で売っていないものを提供すること、学校の先生は

　していないことを提供することも大事です。

　

　

　例えば、頑張ったご褒美に100円均一のお店で売っているような

　文具を渡すというところもありますが、いまの生徒さんは

　「これ、100円均一のお店で売っていたよ」と平気で答える場合が

　多いようです。

　

　

　そうしますと、自身の頑張りの価値が分かってしまいますし、

　100円というあまりにも安い対価をと感じてしまうと、それで

　学習意欲は低下してしまいかねません。

　

　

　お店で売っていない価値、それは講師の言葉であり、講師の文言

　です。

　それはお店で売っていない価値でもあります。

　例えば、定期的に生徒さんからノートを回収しているのなら、

　そのノートに生徒さんの最近の成長点や頑張り、その成長が嬉しい

　という言葉を書いて返却するのも良いでしょう。

　こうした対応は学校の先生ではあまりしていません。

　「A」とか「B」といった評価が記載されているとか、

　「頑張りました」のスタンプが押されているだけとか、

　その程度です。学校の先生がしていない価値にもなります。

　

　

　各科目の成績を伸ばす前提は、単純に言えばその講師が好きか

　嫌いかで大きく変化します。だからこそ講師は生徒さんの表情、

　姿勢、言動、口調を観察して、プロセス成長を相手に伝えることが

　重要になります。

　

　

　小さな成功体験を私たちはどれだけ生徒さんに体験させられたか、

　その頻度によって、生徒さんだけでなく講師自身も成長できます。

　

　

　こうして生徒さんはその講師を好きになり、信頼し、その科目の

　勉強を(嫌でも)頑張ろうとする、これが塾にとって大切な真の

　「楽しさ」につながるのではないでしょうか。

　

　

　───────────────────────────────

　

　

　・・・さて、今号では以下のポイントをお伝えしました。

　

　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

　■「厳しさよりも楽しさを提供できる塾が人気」

　■「楽しさは大きく２種類、それは自己肯定、面白いという感情」

　■「プロセス成果を講師が生徒さんにしっかり伝えること」

　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

　

　

　今号のポイントが、あなたの塾の教室運営や学習塾経営の一助に

　なるようでしたら、これ以上嬉しいことはありません。

　

　

　

　■HPトップへ戻る　　　　■ブログトップへ戻る