ここ最近のご家庭は、良い意味でも、また悪い意味でも、子どもの

　意思を第一に考えているようです。

　これは、習い事や学習塾においても同様の状況でしょう。

 

 

　良い意味で考えれば、「子どもの自主性を重んじる」ということ。

　他方悪い意味で考えれば、親子が本気で将来を話し合う機会が

　減っているということではないでしょうか。

　実は、ここに塾の存在意義があるのです。

 

 

　例えば、高校継続にせよ、講習参加にせよ、

　「親は行かせたい」「でも、子どもにその気がない」

　「だから今回は継続や参加を見合わせる」といった声も、

　ところどころで聞こえてきます。

 

 

　こうした背景には、当たり前のことですが、一昔前のような

　「強制的な勉強」を好まないご家庭が多いということも含まれる

　でしょう。

 

 

　もちろん、強制力は必要な場面があると私は考えています。

　なんでもかんでも子どもの意思を第一に考えていては、子ども自身

　の忍耐力も、強制の中で自分がやりやすく工夫する想像力も、

　また創造力も育たないからです。

 

 

　しかし、時代の変化とともに、親の子どもへの接し方、教育への

　関わり方も変化してきました。

　当然、私たち学習塾も、それに合わせて生徒対応や学習指導の

　やり方を、時代に合うように変化していく必要があります。

 

 

　ただし、ここで注意が必要です。

　生徒さんの意思や気持ちを第一に考えすぎるがために、

　「楽しい授業」を提供しようとする塾もあるようですが、

　それだけでは真の顧客満足にはつながらないのです。

 

 

　生徒さんの探究心を養うという意味では、「学ぶ楽しさ」は必要

　です。講師とのコミュニケーションを通して、「通塾することが

　楽しい」と生徒さんに思ってもらうことも大事です。

 

 

　しかし・・・

　それだけでは、先述のとおり、高校継続にせよ、講習参加にせよ、

　「親は行かせたい」「でも、子どもにその気がない」

　「だから今回は継続や参加を見合わせる」となるでしょう。

 

 

　どうしてそのような結果になってしまうのか、それは大事なことが

　抜けているからです。

 

 

　大事なのは、塾主導でどれだけ生徒さんと向き合って将来

　(少し先の未来でも可)を話し合っているのか、少し先の未来に何が

　待っているのか、そのために今からどんな準備が必要か、

　今からどんなことを意識して行動すべきか。

　こうした目的と目標、意識付けをセットで、講師が語ることが

　抜けてしまっては講師の言葉、講師の存在の影響力はいつまで

　経っても向上されないのです。

 

 

　ここが抜けてしまうと、子どもの「やりたくない」という意思や

　気持ちばかりが優先されてしまいます。結果、高校継続

　（場合によっては中学継続も）や講習参加につながらないのです。

 

 

　毎回重いテーマでは生徒さんの心は離れてしまうので、そこに

　楽しさは必要でしょう。例えば、塾長のこれまでの経験談を話す

　と良いでしょう。生徒さんの「知りたい」という欲求を刺激して

　ください。

 

 

　あとはタイミングと頻度です。

　どのタイミングで、塾長を中心に生徒さんに語るか、

　どの回にどんな語りをするか、

　それまでにどんな準備が必要か、

　次に来るべき販促機会をまずは目先のゴールと捉え、今から考えて

　いってください。

 

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　・・・さて、今号では以下のポイントをお伝えしました。

 

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　■「親子が本気で将来を話し合う機会が減っている」

　■「塾主導で、生徒さんと向き合って将来を話し合っているか」

　■「講師の言葉、講師の存在の影響力を向上させる」

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　今号のポイントが、あなたの塾の教室運営や学習塾経営の一助に

　なるようでしたら、これ以上嬉しいことはありません。

　

　

　

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