よく会議などで決めた戦略や戦術が、その後に教室判断で勝手に

　変更されている・・・と気づくことはないでしょうか。

 

 

　これには、伝達者の問題なのか、教室スタッフの問題なのか、

　それともその両方なのか、これらのどこかに原因が考えられます。

 

 

　伝達者に問題がある場合、以下の項目がおおよその理由になる

　でしょう。

 

　■教室スタッフに伝わる具体性の弱さ

　■教室スタッフが行動できるケーススタディの弱さ

　■進捗管理の弱さ

　■自身の立ち振る舞い

 

 

　教室スタッフに方針を伝達したとしても、それを現場が具体的な

　戦術に落とし込めなければ、教室スタッフはまず動かないし、

　動けません。

　また、その際に起こるだろう問題点や改善対応を事前に共有

　できなければ、教室スタッフの自己判断で物事の処理に動かれて

　しまうでしょう。

 

 

　さらに、人は基本「監督されないとサボる生き物」なので、誰かが

　現場と経営陣の仲介となり現場の進捗管理や状況改善に積極的に

　動く必要があります。

　あなたの塾に参謀役がいるのなら、その人に思い切って権限を

　移譲し、参謀からの報告や相談に耳を貸す体制が必要です。

 

 

　(自己の行動に責任を持って完遂できる人であれば、上記のような

　悩みは少ないですが、そのような部下はそう多くいません。)

 

 

　もし参謀役がいないのなら、あなたがその役割を兼務する必要が

　あります。つまり、組織が大きくなればその分参謀役が必要である

　し、組織を大きくしたいのなら、当然そのための参謀役の育成や

　組織作りが必要になります。

 

 

　さらに、あなた自身も、部下から報告や相談を受けやすいように、

　表情や姿勢、言動、口調に注意してください。

　特に信頼関係がそこまで築けていない場合、スタッフからの報告や

　相談が少ないのは、実は自身の立ち振る舞いに原因があるかも

　しれないのですから。

 

 

　次に、教室スタッフに問題がある場合、以下の項目がおおよその

　理由になるでしょう。

 

　■教室スタッフの能力の問題

　■教室スタッフの経験の問題

　■教室スタッフの価値観の問題

 

 

　教室スタッフの能力がキャパオーバーの場合、仕事の優先順位だけ

　でなく、仕事そのものを取捨選択し、これ以上のキャパオーバーが

　起こらないように注意して、進捗が遅れないように(教室判断で

　勝手に変更されないように)しなければいけません。

 

 

　教室スタッフのこれまでの経験値が邪魔をして、新たな戦略や

　戦術を組み入れることができない場合、新しい考え方をその人の

　思考に上書きしてもらう必要があります。

　これはとても難しいのですが、しっかり向き合って話をし、新しい

　取り組みの目的や実施後の成長像、報酬を明確に伝え、協力して

　ほしいと伝える必要があります。そして報告や相談を徹底し、

　教室スタッフの自己判断で進まないようにしなければなりません。

 

 

　教室スタッフの価値観が問題の場合、正直言えばこちらで対処

　できるものは限られてしまいます。そもそも価値観が異なるのです

　から、教室スタッフがこちらの価値観と重なる部分が増えるよう

　に自己改善してもらう必要があります。それさえも難しい場合、

　基本的に「褒める」「持ち上げる」「他スタッフとつるませない」

　対応をし、人事面や配属も考えて問題が大きくならないようする

　しかないでしょう。

 

 

　もちろん、エリア特性や顧客特性の違いを熟考した戦略や戦術も

　必要です。全体で決めた戦略や戦術に固執するのではなく、教室

　スタッフが自由に決断して行動できる余白を作ることも大事です。

 

 

　しかし、この場合でも、変更するのならその意図、効果性を事前に

　相談・報告してもらい、現場が勝手な判断で動かない(事後報告

　させない)ように注意しましょう。責任を取るのは、最終的には

　あなたですから。

 

 

　会議などで決めた戦略や戦術が、その後に教室判断で勝手に変更

　されている場合、上記を参考にして原因を考えてください。

 

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　・・・さて、今号では以下のポイントをお伝えしました。

 

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　■「戦略や戦術が、その後に教室判断で勝手に変更されている」

　■「伝達者の問題か、教室スタッフの問題か、その両方か」

　■「組織が大きくなれば、その分参謀役が必要になる」

　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

 

 

　今号のポイントが、あなたの塾の教室運営や学習塾経営の一助に

　なるようでしたら、これ以上嬉しいことはありません。

　

　

　

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