       ■学習塾経営 集客成功のカギは「退塾防衛の基準」にある！
退塾予備軍を早期に発見しようと、現場で様々な対応をされている ことでしょう。 それ自体は大変素晴らしいことですが、退塾予備軍を現場の感覚 のみで選択していることはないでしょうか。
塾長の直感は大事です。塾長の直感や感覚は大事です。 ただ、それだけに頼ってしまうと、周囲の教室スタッフへの説明が 難しいのです。 また、その塾で明確な退塾予備軍を早期発見するツールがあれば 良いのですが、その選定基準が曖昧であったり、そもそも選定基準 すらなかったり・・・となると、何も効果を生まないのです。
1つ参考例を示せば、まずは以下の10項目を4段階評価で採点 してみてください。
その10項目とは 「成績向上」 「授業姿勢」 「遅刻・欠席」 「宿題遂行度」 「イベント参加」 「講習参加」 「自習室利用」 「保護者との情報共有」 「生徒面談・目標達成度」 「提案後の受講状況」になります。
なお、4段階にしたのは、「普通」という評価をなくすためです。 あまり厳しすぎても良くないですが、「普通」という評価ほど曖昧 なものはないので、敢えて採点から外します。
平均3.5以上であれば、最優良顧客です。この層にはガンガン紹介 喚起や単価アップ等の営業をかけてください。
平均3.0以上であれば、あと一歩で最優良顧客です。営業が可能 な顧客もいますが、まずは3か月間の中期シナリオで1つでも 項目を4にしてガンガン営業をかけていきます。
平均2.5以上であれば、今すぐの退塾可能性は低いですが、季節 講習や新学期、定期テスト後などで退塾が考えられる層です。 そのため、10個の項目のなかで、3か月間で何の項目を どうやって上げていくのか、中期シナリオを考えて行動する必要が あります。そして、3か月後に平均3.0以上を目標にします。
平均2.5未満であれば、今すぐの退塾可能性が非常に高い層です。 早期にシナリオを作成して行動に移し、直近の定期テストで点数を 伸ばす必要があります。さらには、学習計画の作成や進捗管理、 学習フォロー、学習アドバイスを徹底し、生徒さんや親御さん とのコミュニケーションを意図的に増やさなければなりません。 生徒さんや親御さんがすぐの成長を実感できるようにします。
退塾予備軍の発見のために、その元になる基準や選定を明確にして ください。そして、それぞれの層でそれぞれの対応が異なるので、 注意してください。
さらに、もう少しベルの高い退塾防衛を行うのであれば、上記4つ のカテゴリー結果から「いつまでに」「何の項目の数値を上げるか」 「そのために何をするか」を示したチェックシートがあると良い です。
教室スタッフ、特に学生講師に動いて頂く必要がある場合、学生 講師もいざ「この項目の点数を上げてほしい」と言われても、まず イメージできませんし、解決策を考えて行動することも難しいのが 現状です。だからこそ、誰もが動きやすいチェックシートを用意 する必要があるのです。
例えば「成績向上」のチェックシート内容なら・・・ ・宿題の実施状況を確認する ・最初に、宿題から問題を抜粋して３分以内の小テストを実施する ・授業中の表情、姿勢、言動、口調を確認する ・授業の最後に、問題を抜粋した３分以内の小テストを実施する ・宿題の指示を明確にする
・・・上記のような行動基準の内容を考えます。
塾長が主体となり、チェックシートの内容を決め、担当講師と面談 をしたり、授業前後のミーティングで進捗も含めて共有したり、 １か月に１回の講師会議で共有したりして具現化していくのです。
なお、 「いつまでに」は、毎月１回分析しているのなら翌月が期日になり ます。３か月に１回なら３か月後が期日になります。定期テスト １か月前なら、定期テスト後が期日になります。
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・・・さて、今号では以下のポイントをお伝えしました。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ■「退塾予備軍の発見は、元になる基準や選定を明確にすること」 ■「誰もが動きやすいチェックシートを用意する」 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今号のポイントが、あなたの塾の教室運営や学習塾経営の一助に なるようでしたら、これ以上嬉しいことはありません。
 
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