「紹介がなかなか生まれない」と悩んでいる塾長も多いでしょう。

　それには様々な原因が推測できますが、そのうちの1つを示せば

　「成長実感」を顧客に提供できているかどうかです。

 

 

　確かに一番の通塾目的は「成績を伸ばすこと」「志望校に合格する

　こと」です。しかし、その目的で言うならば、「成績が伸びなくても

　塾を辞めない顧客」はいますし、「（中受等）志望校に合格できなく

　てもリベンジで塾に残る顧客」も少なからずいます。

 

 

　上記は多少極端な事例かもしれませんが、要は、通塾目的はそれだけ

　でないのです。大事なのは、その根底に「顧客が成長実感できて

　いるかどうか」です。

 

 

　私たちから見れば当たり前のことでも、生徒さんにとってはそれが

　大きな成長の一歩だったりします。例えば、「自分で勉強するのは

　当たり前でしょう」「宿題をするのは当たり前でしょう」と考えて

　いる講師がいるのなら、その講師は生徒さんの気持ちを理解

　できないでしょう。自分にできるのだから相手もできるというのは

　上から目線であり、相手を理解しようとしていないのです。

 

 

　生徒さんが成長実感するためには、まず自己肯定感を高めること

　です。例えば講師全員に「態度変容・行動変容チェックリスト」

　を共有し、どんな態度や行動が変容に当たるのかを明確にする

　ことです。

 

 

　次に、そのリストを意識させて実際に生徒さんを褒めることです。

　授業中だけでなく、その前後も含めて生徒さんの行動や態度変容を

　観察してもらい、直接褒め、「過去の自分と今の自分の成長」を

　実感させることです。

 

 

　講師もチェックリストがあるから初めて褒めるべき内容が明確に

　なります。ただ「生徒さんを褒めるように」と指示したところで、

　その具体性が分からないから動けないのです。そうした停滞を

　なくすためにも、あなたのこれまでの知見をリストにまとめ、

　講師に伝えていってください。

 

 

　ただし、あまりあれこれ難しく内容をリスト化するのはダメです。

　階層別に理解度やスキル、帰属性等は異なるため、講師一人ひとりを

　イメージして「どうすればイメージできるか」「理解できるか」

　「講師も成長できるか」を考えたうえで、リストをまとめることが

　大事です。

 

 

　そして保護者様に生徒さんの成長をフィードバックしますが、

　さらに保護者様が知っている生徒さんの姿と塾での姿が違うことも

　強調すると良いです。

 

 

　保護者様自身が知っている生徒さんの姿と違って、「塾ではこんなに

　生き生きと勉強している」「こんなに楽しそうに講師と話をして

　いる」「こんなことまで塾長と話題を共有している」ことを知ること

　で、さらに塾への通塾価値や成長実感を得ることができます。

 

 

　こうした生徒さんや保護者様への「成長実感」の提供が、その塾の

　評価を高めることにつながり、「あそこの塾は子どもをうまく誘導

　してくれる」という口コミにつながり、紹介につながっていくの

　です。

 

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　・・・さて、今号では以下のポイントをお伝えしました。

 

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　■「成長実感を顧客に提供する」

　■「自分にできるのだから相手もできるというのは上から目線」

　■「生徒さんが成長実感するために、まず自己肯定感を高める」

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　今号のポイントが、あなたの塾の教室運営や学習塾経営の一助に

　なるようでしたら、これ以上嬉しいことはありません。

　

　

　

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